「電子ジャーナル環・夏木立」を発行しました。
3号になります。
http://ueda.zuku.jp/journal/journal.html

 今まで「環」に登場してくださった方々のその後を
「波紋」として掲載することにしました。
この電子ジャーナル「環」は、人と人の輪を広げることを
大きなコンセプトに掲げています。
せっかくできたご縁を一回の取材で終らせたくない、
またお会いしてお話を伺いたい、そのお話を
読者の皆さんにお伝えしていければ……それによって、
読者の皆さんと「環」に登場してくださった方たちと
私たちスタッフを結んだ輪が、波紋のように広がっていく
ことを願っています。
ということで、今回は梅野記念絵画館のオーケストリオンについて取り上げています。

情報検索レベルアップ研修 最終回

情報検索レベルアップ研修 最終回
7月2日
参加者:15名

第1部:受講生による検索結果の発表

第2部:講評および講義「公共図書館のビジネスサービス」
講師 ビジネス支援図書館推進協議会会長 竹内利明氏

●成果物 : 報告書集
受講生が作成した報告書をまとめた。全65ページ。

●発表
受講生が1人5分程度で、自分の検索について発表した。
発表時間が短いため、内容は検索結果についてではなく、
検索の過程についての発表となった。
(検索の方法や過程、疑問点、問題点など)

●講評
検索報告書について、竹内氏、元JST)森田歌子氏、宮下明彦氏に、
講評をいただいた。
公表内容は、おおむね、以下のような内容だった。
・ ビジネス支援図書館推進協議会会長  竹内利明氏
報告書を読むのが楽しかった。何のために発表したのか、
何を得ようとしているのか。発表があるから勉強する。
発表することによって他の人の話が聞け、他の人の検索を参考にできる。
同じテーマで検索してもそれぞれの検索に個性がある。
研修で受講した知識(JDream?など)をよく使っている。
この研修で勉強した時間は大学での講義に換算すると3単位分くらいになるが、
それくらい勉強したという結果が出ている。

・ 元JST 森田歌子氏
フレンドリーな報告書でよいと思った。上田には産業の芽がたくさんあるので、
ぜひ、育てていって欲しい。

・ 長野県図書館協会 宮下明彦氏
今回のレベルアップ研修は県内でも出色の研修だ。注目されておりレベルも高い。

●講義「公共図書館のビジネスサービス」(講師:竹内氏)
全国の図書館のビジネス支援の様子をご紹介いただき、
ビジネス支援のこれからの方向についてお話いただいた。
アメリカの図書館の様子も話していただき、大変勉強になった。
特に心に残ったのは、
「図書館は公共組織の中で唯一資料を収集・蓄積できる組織」
という言葉だった。
蓄積した資料を住民の幸せのために活用していくことが大事だとお話いただいた。


情報検索レベルアップ研修は、今回で終了しました。
多方面でご協力いただいた皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

http://ueda.zuku.jp/jyouhou/searcher/2011/0317.pdf

岩崎信子朗読の夕べ7


6月18日土曜日の夜は午後から夕方にかけて、激しい雨が降って
岩崎さんの朗読会に参加される方が減るのではと懸念したが、
なんとか85名の方が来てくださり、朗読の夕べ第7回目が始まった。
木内貴大さんのピアノをバックに、岸田衿子「南の絵本」の
一編の詩から始まり、辻邦生の「睡蓮」の長編が語られた。

いつもの優しい笑顔と良く透き通る声で、ゆっくりとちょうど
良いテンポで会場を辻文学にいざなった。それは、軽井沢の森や草花を愛して、
軽井沢で急逝した辻氏に思いを馳せる時となった。

休憩を挟んで、岩崎さんが多くの著名人たちとの出会いの風景を
集大成された「かるいさわいろ拾遺」から、立原道造の詩や、
堀多恵子さんの随筆を読まれた。

道造と画家深沢紅子(こうこ)さんとの若き日の出会いのエピソードは
微笑ましく感じられた。その後深沢さんは道造や堀辰雄の本の装幀をしており、
夏の間堀辰雄の別荘をアトリエとしていた。その縁で軽井沢タリアセンに
深沢紅子野の花美術館がある。

さらに「かるいさわいろ拾遺」から、晩年の堀多恵子さんとの対談の様子等を
声色を交えて再現し、岩崎さんの交流の一端を伺い知ることができた。
またの機会に他の方々との出会いの風景を是非聞かせていただきたいと
期待に胸を膨らませている。

木内さんのピアノでドビュッシーの「月の光」や、北原白秋の「からまつ林」等が
演奏されて朗読に良い流れが添えられて心地よい印象となった。

〜「信濃デッサン館」の32年〜 上田と、槐多と、私と 

今年度2回目の文学講座は、信濃デッサン館・無言館館主の窪島誠一郎さんをお迎えした。
 幼少時、宮城県石巻疎開していたという窪島さんの話は、3.11大震災から始まった。震災直後、無言館の来館者がゼロという日があった。信濃デッサン館では冬の間誰も訪れない日があるが、無言館では初めてのことだった。その後も来館者数人の日が続く。館主と館員の緊急ミーティングが開かれた。「こんな時、美術館をやっていてよいのか?」 話し合いは2時間以上続き、「人間は生きている中で、ホッとしたい、よいものを見たいという気持ちがあるはずだ。不謹慎と言われてもよい。やりましょう!」という結論に達した。
 「文化とは役に立たないもの。例えたら、宅配の箱に入れる詰め物で、詰め物とは絵・彫刻・音楽・言葉・芝居のようなもの。自分が感動したことをいつも心の中にしまっておいて、それをいつか人に伝える。それが文化である。」と、窪島さんは言う。
 来年の夏、被災地で戦没画学生の絵を展示するプロジェクトが、現在進行中だという。また、栄村の「山路智恵絵手紙美術館」でも、戦地から送られてきた絵葉書の展示を計画、村役場と進めている。

 高校に通っていた頃、通りすがりの本屋で偶然手にした「村山槐多画集」が窪島さんの運命を変えた。それまではきれいな絵が絵だと思っていたが、槐多の強く激しい、情熱的な絵や詩に衝撃を受ける。その後、槐多の未発表作品が見つかったという信濃毎日新聞の記事に出会い、1977年、初めて上田を訪れる。その時案内してくれたのが美術評論家の小崎軍司さんで、ふたりは意気投合、前山寺脇の信濃デッサン館開館につながった。それから32年が立つが、上田はよそ者主義が強く、精神的な市民権を与えてくれない。また、山本鼎と槐多がいとこ同士だということや、槐多自身についても知らない人が多いことに驚くという。窪島さんにとって、「上田と槐多は一番大事なもの。」槐多を語る窪島さんは熱い。その土地が守り続ける義務のあるものがある。その点にもっと思いを及ぼさなければならないと語った。
最後に、昭和33年4月から5月にかけて銀座松屋で開かれた「村上華岳展」にまつわるエピソードを話された。売春禁止法条例が施行され、秋田から上京して身を売っていた19歳の少女は、死のうと思って熱海行きの切符を購入、そこで展覧会のチケットをもらう。初めて美術展を見た少女が、華岳の「裸婦図(観音像)」の前に立つと、絵の向こうから「死ぬんじゃない。必ず生きて帰っておいで」という母の声が聞こえた。彼女は「生きて秋田に帰ります。素晴らしい展覧会を開いてくださった皆様、村上華岳先生にお礼申し上げます。」と手紙を書き、この話は美術館を営む者のバイブルになっている。
「たくさんの本を読み、たくさんの人と出会い、たくさんの話を聞いてください。何かを好きになるということが、全てを救ってくれます。」窪島さんはそう締めくくった。

2時間にわたる講演の間、会場はひたすら窪島さんの話に惹きこまれていた。
信濃デッサン館」「無言館」は、上田における誇るべき文化であることを再認識させられた講演であった。アンケートには、「故郷上田の大切なものをなくしてはいけない。守っていかなければと強く思った。」「槐多にたいする窪島さんの情熱が伝わってきた。」などの感想が寄せられた。

第5回 情報検索レベルアップ研修会

午前:総合的な検索実習 ―検索から情報の整理まで―
講師 上田女子短期大学)木内公一郎准教授

午後:資料調査の基本的な手順例
講師 上田図書館倶楽部)西入幸代氏


●総合的な検索実習
木内先生においでいただき、資料の調査とまとめ方を講義していただいた。
資料調査の手順(全体像から詳細へ検索を進める)についてと、集めた情報の整理・まとめ方を、木内先生が行われた実際の検索作業に沿って講義していただいた。特に資料の整理・まとめ方は、報告書を作成する段階で大変参考になる内容だった。

●資料調査の基本的な手順例
西入さんに、資料調査の基本手順を解説していただき、各自で資料調査を行った。
また、図書館利用推進協議会のレファレンスコンテストの小冊子について説明し、優秀なレファレンスと、それに対する利用者のコメントなどを見た。

●「JDream?」の研修用Idの発行について
研修日のみ使用できる研修用ID、を、森田氏にいただいた。
受講生は、各自のテーマをJDream?で検索した。



次回は、7月2日(土)に研修成果発表会をひらきます。

小学校でブックトーク本番 その2

ブックトークその2.
6月10日に「ファンタジー」グループによるブックトーク
西内小学校で行いました。
写真は下記をご覧ください。
http://ueda.zuku.jp/booktalk/02.html