女流作家一ノ瀬綾さん

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「文学と生きるということ」

第3回サロントークは、3月26日に武石村出身の女流作家一ノ瀬綾さんを迎えて行いました。

前半は処女作品「破談」と、現在佐久市にいるという不思議な縁について語って下さいました。70歳までひとりで生きてきて、自分の始末を考えた結果、佐久市のホームに入ったが、入居して8年目の現在、老いていく人・次々と亡くなっていく人たちを見ながら、そこには物書きの目で見ているご自身がいるそうです。

後半は、一ノ瀬さん、サロントーク・チーフの宮下、スタッフの海野で鼎談という形にしました。
まず30数年前に田村俊子賞を受賞された「黄の花」が、集英社の「戦争と文学」(仮題)に収録される運びになったことについて、「こうして掬い取っていただいたことは、作品や登場人物にとっても大変光栄なことです。」と話されました。
その後話題は、瀬戸内寂聴さんとの思い出、田村俊子の生き方などに及んで、時間いっぱい熱く語って下さいました。

20数名の参加者の中からも、一ノ瀬さんの作品に対する想いや、今後の作品に期待する声などが聞かれ、ますますお元気で執筆活動を続けられるよう祈念して、終了としました。
なお、出身校の上田染谷高校の同窓会からも何人かが参加されて、一ノ瀬さんのファン層の厚さを感じました。